その2 必勝ガイド系のライターの立場
今回は必勝ガイド系のパチンコ・パチスロライターの立場について教えてア・ゲ・ル。
同業他誌で原稿を書くことがまずないこともあって、ライターはそれぞれの雑誌の編集部に所属していると思われていることが多い。確かに雑誌やライターさんによっては雇用契約なり、専属契約みたいなモノを結んでいるところもあるのだが、必勝ガイド系のライターに関して言えば売れっ子からぺーぺーまで全員、完全にフリー。同業他誌には書かないという情報誌に携わるライターの常識さえ守れば、何をやろうとライターの自由(こういうネット系は競合誌と見なしてない)。実際、巨砲選手は同業他誌を出してる出版社でもパチンコ、パチスロ以外の原稿依頼は普通に受けるし、それについてとやかく言われたこともないからね。たとえひと月に15日以上、編集部に泊まっていても立場としてはフリーなのだ。ああ、家賃を払う用意はできてるぞ。
ただ、読者の目には同じ雑誌で長く仕事していることもあって所属しているように見えちゃうのだろう。ライターとして仕事を戴いてるだけで、必勝ガイドの人間ではないというフリーの立場はなかなか理解されづらい。
こないだも撮影中に声を掛けてきたスロガイの読者とそんな話になり「ガイドは全員フリーなんですよ」と説明したところ「じゃあ、木村(魚拓)くんも?」「塾長も?」「ういちも?」「でも、諸ゲンは違うでしょ?」とライターの名前を20人ほど列挙される始末。巨砲三十石船。だから、全員フリーなの。編集部からは仕事の対価(原稿料や動画出演料)以外のお金はビタ一文、もらってないの。
あれ、みんなピンと来てなさそう……よしっ、一番わかりやすい例を上げよう。
必勝ガイド系各誌を発行しているガイドワークスでは来店取材自体を認めてないんだけど、人気ライターはあちこちそちこちいいとも♪ な勢いで来店してるでしょ。もし、所属してたらそういうことは許されないじゃない--会社がダメだと言ったから、今日がオデの来店禁止記念日--それが契約ってもんでしょ。まあ、そもそも来店やったことないけどよ。とにかく編集部はライターの活動に対して一切の強制力を持ってないのだ。なぜなら、オデたちはフリーだから。
もちろん、ここで編集部が数々のめんどくさい系ライターを仕留めてきた伝説の名刀・言うこと聞かないならもうウチでは使わないカリバーを抜くことはできる。でも、今の状況では決して抜かれることはない。なぜなら、人気ライターは雑誌なしでもやっていけるから「だったら、もうガイドで仕事しない」ってなる可能性もそこそこ高いもの。そう、フリーにも伝説の聖剣・だったらやめるソードがあるのだ。そして動画ありきの雑誌の現状を考えると編集部としても人気ライターが欠けることは極力、避けたい。その後、売上が下がったりしたら責任問題だしね。だったらやめるソードはフリーになった瞬間から手に入る上に、その気になればいつでも使える武器だけど、実際に抜いては意味がない。だってやめるソードを抜いた分のメシは確実に食えなくなるもの。なんのかんの言って一番つきあいの長い取引先だしさ。とにかく刀を抜かれることを勝手に編集部が恐れるようになったら本物の人気ライターである。ああ、オデも早くそうなりたい。
はい、ここからホール関係者並びに代理店さんに大事なこと言いま~す。
ガイドワークスとしては来店取材はよろしからずというスタンスは崩したくない。でも、ライターは来店取材をやってる。そこで考え出されたのが来店時に雑誌名を名乗らない、あくまでライター個人がやってるっていうルール(あと特定日に来店をやらない)。これを守ってないことがバレると、すぐに編集部から文句の電話がかかってくるので注意してもらいたい。
パチスロ必勝ガイドで活躍中のみたいなフレーズはダメ、絶対!
それじゃあ、今回はこのへんで。バイナラ。

グレート巨砲
1972年、愛媛県生まれ。
ガイドワークスなどパチンコ雑誌歴25年とキャリアだけ無駄に長いダメライター。
先輩であることをいいことに、なんとなくエラそーにしていい権利を持つ。
ライターになる以前はコスタリカで子供たちに忍術を教える。